営┃業┃革┃新┃の┃急┃所┃
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◆第97号◆

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■■■■■■ 今回のテーマ ■■■■■■
 
買わない理由の4種類

株式会社ジェイック http://www.jaic-g.com/
チーフコンサルタント 林丈司 hayashi@jaic-g.com
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こんにちは。

先週末は仕事で沖縄に行ってきました。
土曜日はオフにして、レンタカーを借りて観光してきました。
私にとってははじめての沖縄でしたが、やはり素晴らしいところですね。
特に小宇利島に渡るとき、長い橋の両側に広がる海の色に感動しました。

http://www.e-jinzai.co.jp/merumaga/redirect/070606eigyoukakushin.html

また沖縄の地名や言葉が好きです。
「めんそ〜れ」「さーたーあんだーぎー」「ゆいまーる」
「今帰仁村(なきじんそん)」「嘉手納(かでな)」
「みみがー」「はいさい」「玉城村(たまぐすくそん)」

う〜ん、今度は一人じゃなく、誰かと行きたいものです。



さて、今回の営業革新の急所は、
お客様がわが社の商品を買わない理由について考えてみましょう。

営業マンである限り、お客様から断られた経験がない人は皆無のはずです。
断りには様々なものがありますが、
その断り(=買わない理由)を4つのカテゴリーに分けてみました。


■ 4つの買わない理由

▽不信感
“不信”にもいろいろありますが、
「営業マンに警戒心を持っている」
「会社とまだ取引したこと無いから慎重になる」
「営業マンに親近感が湧かない」
「営業マンと気が合わない」
「好きなブランドではない」
「言っていることを信じられない」
「この商品は安かろう、悪かろうではないか」
「過去にその会社でイヤな思いをしている」
といったものの他に、
「こっちの会社(競合に当たる)は昔から取引しているので安心だ」
というのも、「比較すればあなたの会社の方が信用できない」と
言っているのと同じなのでこのカテゴリーに入ります。

▽不要感
一言で言えば、「ニーズが無い」ということです。
「既に同様の商品を持っている」
「今困ってない。現状で十分」
「使う場面がない」
というように、買う必要性を感じられない場合です。

▽不適感
ニーズはあっても、「自分には適さないよ」というケースです。
他には
「この商品ではこのニーズを満たせないだろう」
「比較するものが無いため良いか悪いか判断できない」
「商品に魅力を感じない」
「自分には使いこなせない」
「色や形が嫌い」
「他人と同じものはイヤ」
といったものがあります。

▽不急感
上の3つを満たしていても、「今じゃなくてもいいや」というものです。
「先に優先したい買い物がある」
「今お金が無い」
「安くなるのを待つ」
「もっといい商品が出るのを待つ」
「反対している人がいる」
「割引が少ない」
「(その商品を)置く場所が無い」
といったところでしょうか。


さて、この4つのカテゴリーの“買わない理由”ですが、
それぞれのテーマを見ると何か気づきませんか?



■ セールスプロセスの意味

実はこれら4つの“買わない理由”は、
セールスプロセスの設計に深く関係しています。

▽不信感の解除 ⇒ アイスブレイキング
▽不要感の解除 ⇒ ヒアリング
▽不適感の解除 ⇒ プレゼン
▽不急感の解除 ⇒ ハードル解除・クロージング


▽不信感の解除 ⇒ アイスブレイキング
アイスブレイキングは、「Ice Breaking」のことで、
氷を砕くという意味です。
世間話だけでなく、緊張感を解く、親密化する、
或いは心を開いてもらうためのあらゆる関わり、と理解してください。
営業プロセスの最初の段階で不信感を解除しないと、
次のヒアリングが浅くなってしまいます。

だから、しっかり不信を取り除く行動が工夫されないといけません。


▽不要感の解除 ⇒ ヒアリング
当然提案の前に行う「お客様を知る」活動です。
徹底的に知る必要があります。
すべての営業プロセスで、ここが一番大事です。

▽不適感の解除 ⇒ プレゼン
ヒアリングでニーズが究明できれば、
そのニーズをこの商品やサービスでいかに満たすことができるか
というプレゼンを行うことになります。
ヒアリング前の一方的な説明のことではありませんよ。

▽不急感の解除 ⇒ ハードル解除・クロージング
お客様にニーズがあり、プレゼンも心に刺さったとしましょう。
しかし、契約書に判を押す踏ん切りがつかず、
まだ買わない理由が出てくることも少なくありません。
この買わない理由を、「ハードル」と言っています。
当然ハードルを探索し、解除する関わりが必要です。
テストクロージングと併用すれば、探索はそう難しいことではないでしょう。



■ 成績が良い人、良くない人の違い

結局、上記のような「買わない理由」をひとつひとつ確実に除外しながら、
次のステップに上がっているかどうか
、ということが違いを生みます。

できる営業マンは、お客様に最初の段階で
「面白いヤツだな」と思わせることができます。
会社案内では強みや特長を際立たせて伝えたり、
たくさん情報提供をして役に立つ存在だとアピールしたり、
ニコニコ笑顔で、聞き役に回って相手に喋らせたりして心を開きます。

心を開いたお客様は、質問すればいろいろ教えてくれます。
質問しなくても、お客様から情報を開示してくれることもあるでしょう。
質問のテクニックに長けていれば、
お客様自身が気づいていない潜在ニーズまで聞き出せるかもしれません。

そして、短く、つぼを押さえたプレゼン。
目に見えてイメージできる提案書。
質問に適確に答え、わかりやすい商品説明がヒアリングの次に来ます。

最後に、お客様の表情を読みながら、どこに引っかかっているのかを
探りつつ、ハードルの解除に向け応酬していきます。


この4種類の買わない理由への対処のレベルの高低。
それこそが、トップセールスとそうでないセールスを分ける、
大きな要因となっているのでしょう。
同時に、営業マンとしてのレベルアップをするためには、
この4種類に分けて考察や学習や訓練をすればよい、
ということにもなります。

あなたや、あなたの部下の方々は、
“4つの買わない理由”への対応の仕方はいかがでしょうか?


                                              了
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・・・・・・・・・次回もお楽しみに
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発行:株式会社ジェイック   http://www.jaic-g.com/
バックナンバーはこちら   http://www.jaic-g.com/mailmagazine/index.html
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