- 7つの習慣®研修
三和缶詰株式会社
本社所在地 | 山形県東村山郡中山町大字長崎229-2 |
---|---|
設立 | 1957年5月 |
従業員数 | 245名 |
業種 | 製造業 |
事業内容 | 缶飲料(一般缶・ボトル缶)・スパウト付パウチ飲料・加工食品(パウチ・カップ・缶・瓶詰等)の生産・販売 |
HP | https://www.y-sanwa.co.jp/ |
受講した職場のリーダーが、研修で受けたことを実践していくにあたり、職場のメンバーに「協力してほしい」と伝えたところ、「みんなでやっていこう」と協力的な反応があったようです。ビジョンを伝えて周囲をうまく巻き込めたようです。今まで弊社ではそういうことはあまり見られなかったと思います。
また弊社には2つの工場がありますが、各工場で生産している製品が異なるので、これまであまり工場間の交流がなく、まるで別会社のような雰囲気でした。それが研修で合同のチームになることで、お互いのことを知る機会にもなりました。
これまでは、例えば、作業量の都合で互いの工場に応援に行かなければならないとき、一部の社員は敬遠して休んでしまうようなことがありました。今は協力体制が取れ、そうしたことは見られなくなり、「社内風土が変わってきた」と実感しています。
研修導入のきっかけと、高まる期待
ジェイックオリジナル「7つの習慣®」研修を導入した経緯を教えてください。
齋藤様:
私は親会社から三和缶詰に出向してきましたが、社員の内向きなところに気づき、これを変えなければ会社は変わらないと思うようになりました。
例えば、会社全体の会議では、管理職が前方に座らず一番後ろに陣取っていて、組織のリーダーが前に出ていかなくてどうするのかと感じました。管理職であっても、どこか守りに入るような姿勢でした。
そんなときにジェイックの研修のことを知り、案内に「組織風土を変える」というような言葉があり、関心をもちました。ジェイックのことは知りませんでしたが、無料の体験セミナーということで受講してみることにしました。
体験セミナーの中で、ミッションステートメントを作るというパートがあり、「自分が死んだときに誰にどう言われたいのか」という問いかけがありました。私は単身赴任生活が長く子供と接する時間が少なかったので、自分が死んだときに娘に何と言われたいかと考えたら不覚にも涙が出そうになり、とても印象深い内容だったことを覚えています。
研修を受ける前から考えていましたが、人は他人から何かを変えろと言われてもそう簡単に変わるものではありません。自分から変わろうと思わないと人は変われないものです。体験セミナーの受講で、自分から「このままじゃだめだ」とか、「自分の人生こういう風にしていかなければ」といった内省を促すような構成も確認でき、説得力ある内容だと感じました。そのような経緯もあり、ジェイックの「7つの習慣®」研修を本格的に導入してみたいと思いました。
どのようにジェイックの「7つの習慣®」研修の導入を推進されましたか?
齋藤様:
まずは研修費用の確保と受講対象者について検討しました。
弊社のような中小企業で社員研修に100万円単位の費用をかけるのは容易ではありませんでしたが、設備だけでなく人にも投資をしてもらいたいと役員を説得して費用を確保しました。
受講者は次世代のこれから社内で役職も上がるであろう人を中心に考えました。次世代の中にやる気があって優秀な者が多かったことと、これからの世代を育成した方が会社の将来のためになると考えたからです。もちろんマネジメント層にも内容を理解してもらわなくては困るので、まずは部長クラスを受講させて、次いで課長、課長代理へとつないでいきました。
ジェイックオリジナル「7つの習慣®」導入で見られた変化
研修導入時の社内の反応はいかがでしたか?
齋藤様:
社内で研修をおこなうことに対する批判的な声はありませんでした。
上層部からは「スキル教育の方が先ではないか」という意見もありましたが、私としては「自分から変わろうとしないと人は変われない」ので、まずマインド面を充実させたいと説得しました。研修を実際に受講したことで、内容が充実していることを理解され、今後の研修継続に対しても前向きな声が広がりました。普段は見えなくても学習に対する意欲をみな持っているのだと思います。
研修で得られた効果についてお聞かせください
齋藤様:
「7つの習慣®」研修は、受けたからといってすぐに効果の出る即効性はなく、じわじわ効いてきます。自分自身も受講してすぐ変化はありませんでしたが、学んだことを意識することと、小さいことを繰り返し実践していくことが大切だと実感しています。
繰り返し実践していくことの重要性の裏付けではないですが、ジェイックの研修を続けている理由として、研修を開催してから約半年後に成果発表会をきちんと行っていることが挙げられます。やりっぱなしではなく振り返り・成果発表をすることで、表面的には見えなくても社員の成長や変化は確実になされていると手ごたえが感じられます。
会社としては、まだまだ「7つの習慣®」の浸透ができていないところもありますが、研修を受けた限りでは、この研修をきっかけに変わっていく人はどんどん変わっていくように感じました。
その表れとして、受講した職場のリーダーが、研修で受けたことを実践していくにあたり、職場のメンバーに「協力してほしい」と伝えたところ、「みんなでやっていこう」と協力的な反応があったようです。ビジョンを伝えて周囲をうまく巻き込めたようです。今まで弊社ではそういうことはあまり見られなかったと思います。
また弊社には2つの工場がありますが、各工場で生産している製品が異なるので、これまであまり工場間の交流がなく、まるで別会社のような雰囲気でした。それが研修で合同のチームになることで、お互いのことを知る機会にもなりました。
これまでは、例えば、作業量の都合で互いの工場に応援に行かなければならないとき、一部の社員は敬遠して休んでしまうようなことがありました。今は協力体制が取れ、そうしたことは見られなくなり、「社内風土が変わってきた」と実感しています。
何事に対しても「自分から変わっていく」という姿勢が必要です。「インサイドアウト」、つまり他責から自責にならないと人は変わらず、なかなか前に進むことができないでしょう。それを踏まえてこれからも継続的に全員が受講できるようにしたいと考えています。
これからの研修導入計画
「7つの習慣®」以外の研修も導入されているようですね?
齋藤様:
現場マネジメントなどのため、ジェイックの「原田メソッド」や「ドラッカー研修」、「営業研修」なども受講しました。「原田メソッド」は、考え方は面白かったのですが、書き物が多くハードルが高かった印象です。「ドラッカー研修」は課長以上を参加させたのですが、こちらもやさしいものではなかったようですね。ただ「営業研修」での体験はセールススタイルの勉強になったようで、アイスブレイクという言葉が社内で共通言語として出るようになりました。
私は営業経験がないので、営業のできる人とできない人の違いはセンスだと思っていましたが、研修で「営業にもロジックがある」ということがとても勉強になりました。
社内のどの層に対し、どの点に着目して「7つの習慣®」研修を導入されているのですか?
齋藤様:
これまでは役職者、リーダー、リーダー候補を中心に受講させてきましたが、直近の第5期では入社3年目など、若い世代の数名に「7つの習慣®」研修に参加してもらいました。「ミッションステートメント」などは我々の世代には刺さりやすい一方、若い人には刺さるのかという心配がありましたが、「やりたいことに対するモヤモヤがスッキリした」と、逆に反応が良く安堵しました。「7つの習慣®」は世代関係なく受け入れられ、とくに前向きな人には刺さっていくのだなということが分かりました。
一方でトレーナーの宮本先生には、ミドルシニアへの「7つの習慣®」研修の実施を相談しています。どの研修も若い人が中心になってしまいますので40代後半から50代の社員は取り残されがちです。これからの長い人生、有意義に生活していくためにももうひと踏ん張り頑張ってもらえるか、模索しているところです。
組織強化のため、ミドルシニアや若い層に対しバランスよく研修を導入していきたいと思います。「7つの習慣®」研修を導入したことにより、風土が変わりつつあり、状況は悪くないので、さらに組織強化を推進していきたいと考えています。
研修への期待と、今後の展望
導入開始の2017年から8年経ち、成果や変化はありましたか?
齋藤様:
「7つの習慣®」研修によるものだけではないかもしれませんが、「以前と雰囲気はだいぶ変わった」と従業員から声を聞きます。会社側から見ても社員の成長を実感できています。
導入開始から今までの間に社長の交代もあり、当時と比べると会社全体が現社長の言う「明るく、楽しく、元気良く」という雰囲気に変わってきました。以前は、部署間の悪口ばかりが聞こえていましたが、今はみんなで解決していこうという雰囲気になっています。
あまり明確には言えませんが、導入当初に比べれば、目指していた人財育成も半分くらいまで到達できたような気がしています。変化は順調だと感じていますが、実施している社内研修を階層別教育として、もう少しシステマティックにしてきたいですね。また、導入時に上層部から指摘のあったスキル教育も進めていきたいと思っています。
今後も会社を永続的に発展させるためには、社員教育のみならず人的資本経営全般を俯瞰して見ていかなければなりません。そのためには、「従業員がいかに幸福になってもらえるか」が大切です。それが会社としての達成であり、社員が幸福を感じずに売上だけが上がっても本末転倒ですので、従業員満足の向上の取り組みも進めています。
今後は更に、エンゲージメントをどう構築していくかがポイントになると考えています。先日私もエンゲージメントのセミナーを受けましたが、会社の制度などを変えていくといった形だけでなく、会社の制度と従業員の主体性の発揮の両輪が重要と感じました。そのため「7つの習慣®」で学んだ「インサイドアウト」、つまり、「自分から変わっていく」ことはこれからも大切になるでしょう。
会社は株主や社長の持ち物ではなく、社員みんなのものと私は考えています。社員みんなでより良い会社を作っていくという方向にもっていきたいですね。