- リーダーシップ&コミュニケーション研修
アイ・イー・シー株式会社
本社所在地 | 茨城県日立市大みか町1-11-10 |
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設立 | 1976年11月29日 |
従業員数 | 510名 |
業種 | 電気機械器具製造業 |
事業内容 | ソフトウェア開発、ハードウェア設計・製造・開発、保守サービス |
HP | https://www.iecha.co.jp/ |
一緒に受講したメンバーと社内ですれ違ったとき、また違う支店に行って話す機会があれば、打ち解けたような雰囲気になります。同じ日々を過ごした仲間意識だったり、部門を超えた絆のようなものだったりすると思います。そうした意味でも、思った通りの効果を実感できました。
約20年の時を越えた、再受講への期待
デール・カーネギーの「人を動かす」リーダーシップ&コミュニケーションコースに参加した経緯を教えてください。
永井様:
弊社は1976年に創業し、まもなく50年を迎えます。創業当時のメンバーも定年を迎えており、次世代のリーダー育成が急務であり、課題となっておりました。
そこで、社内の各部門から次期リーダー候補を選抜し、今回のような教育研修に参加させる取り組みを推進していました。
今回の研修実施も、1年位前から計画していましたが、実はデール・カーネギートレーニング自体は2004年に実施したことがあります。現在、弊社人材開発グループに所属するシニア社員も当時受講していた1人で、「大変良い研修だった」とコメントをいただきました。
ほかにも研修候補はありましたが、そうした声も参考にしながら、デール・カーネギーをやろうと決定しました。
余談ですが、最終的に3つの候補に絞られた際、じつは社長から「これでいきたい」という意見がありました。社長も2004年に受講していたとのことで、その後はとんとん拍子に進みました。
受講にあたり、どんな課題と期待がありましたか?
永井様:
弊社はエンジニアリング会社であり、技術者集団ですが、技術力だけではなく、人間力の高さも売りにしており、その部分も評価され仕事をいただいていました。弊社の社長も、人間力という点については常日ごろより重要だと話しています。
現在、社内にはたくさんの部門があるのですが、部門が異なると横のつながりが薄くなりがちです。さらに勤務地もバラバラのため物理的なつながりもなく、皆が同じ方向を向くために部門間の連携や、横のつながり強化を意識していました。
デール・カーネギートレーニングについて、かつて参加した社員に聞いてみましたが、細かいことはレクチャーいただけませんでした(笑)。言わずに、楽しみに受けてほしいということのようでした。
そして、実際に受講してみると、私もこれまで色々な研修を受けてきましたが、今までにない雰囲気でした。受講者同士でほとんどのテーマを進めるような内容は初めてであり、とても大きな収穫になりました。
どのような方々が受講されましたか?
永井様:
年齢層は30代~50代前半くらいまで、34名のメンバーが参加しました。前述したリーダー候補のメンバーではありますが、とくに役職で分けておらず、一般職から課長クラスまで幅広く参加していました。
基本的に立候補ではなく、各部門の上長による選抜メンバーです。少し変則的ですが、全4回のうち、最初2回が3週間おき、残り2回が2週間おきというペースで実施しました。
普段接しない社員同士による共同作業
受講した感想をお聞かせください。
永井様:
最初は、「何が始まるのだろう」という雰囲気がありましたが、1日目終了時点で、すでに今までとは違う研修だと感じられました。ほかの受講者も開始前は不安もあったでしょうが、1回目が終了すると、「好きですよ」「これなら4回できる」というような声も聞こえていました。
良かったのは受講者がメインとなって行動することですね。研修といえば話を聞いている時間が長いのが普通ですが、カーネギーの研修はほとんどが受講者同士で話し、取り組むものでした。同じ会社の社員でも勤務地がバラバラで、これまで話す機会もなかった者同士が、これだけ深く話せたのはよかったと思います。
研修で生かせたこと、特に印象に残ったことは?
永井様:
課題は毎回色々ありましたが、人間関係を強化するための取り組みのうち、「相手の関心ごとに合わせて話をする」というテーマを職場で実践したことが印象に残っています。
私の仕事は総務なので各部門の上長と話をする機会が多く、そのとき相手が何を知りたがっているのか、とくに意識して話をしてみました。
今まで、対話するときは「単なる受け答え」のようなものでしたが、相手が何をしてほしいか考えながら話すことを意識してみると、結果として良い反応が得られました。もし考えながら対話してなければ、私の話はスルーされていただろうと思います。
また、一番印象に残っているのは、最終回に行う発表です。「熱意10倍の取り組み」というテーマで、それぞれ受講者が自分で取り組み課題を決め、結果を発表する内容です。
私の場合は仕事には関係なかったのですが、「4週間で5キロ痩せる」という減量目標を宣言しました。「ここで宣言しないとやらないだろう」という思いもあり、努力して達成したので、印象深かったですね(笑)。
研修で学んだことを職場で実践する取り組みは、時期的に新入社員研修の時期だったので、新入社員との関わりでも実践しました。同じ受講者の方から各部門のグループミーティングで実践した、という話も聞きました。
研修実施から約半年ですが、組織にどんな影響、効果がみられていますか?
永井様:
受講者同士は普段、所属や勤務地もバラバラで、会う機会がほとんどありません。そのため数字的な変化はわからないですが、私の知る範囲では、社内で共有するOJT報告書において、デール・カーネギートレーニングの受講者が書くコメントは、前向きな言葉が多くなっています。
そうしてみると、対面コミュニケーションのみならず、報告書の文章でも変化があったということになります。
それから、たまに社内ですれ違ったときや、違う支店に行って話す機会があれば、打ち解けたような雰囲気になりますね。それは同じ日々を過ごした仲間意識だったり、部門を超えた絆のようなものだったりすると思います。そうした意味でも、思った通りの効果を実感できました。
研修で学んだ内容をどう実践で活かしていますか?
永井様:
私の所属している部署は少数精鋭で、私の直属部下は若い世代の1名です。
部下へのコミュニケーションを、今回の研修内容を生かしたものにしています。例えば以前なら細かく言いすぎてしまっていた部分がありましたが、言わないようにしました。注意するにしても遠回しにして、直接的なことは言いません。そして、褒めて促しながら、うまく行動へ移せるようにしています。
発言を我慢することは自分にとってストレスもありましたが、今回研修を受けるまで、マンツーマンだったからこそ必要以上に言ってしまっていたことも事実です。実践して任せてみれば、最初は我慢が必要でしたが、様子がつかめていればもう気にならなくなりました。
要所ではチェックしていますが、これまで以上にお互い自由になりました。研修で身に付けた“相手が受け止められるようなコミュニケーション”を実践したからこそ、今うまくいっているのかなと思います。
若手からシニアまで、全世代に通じる受講内容
研修で学んだことをどう組織で生かしていきたいですか?
永井様:
人材教育について部門ごとに課題は多少異なりますが、組織全体を見渡せば、日進月歩で進んでいく業界の中で技術力を上げ、横のつながりも考えながらヒューマンスキルの向上に取り組む。そして、今回のような次世代リーダー育成を続けていきます。
今後は、受講者へのフォローアップ研修もやっていきたいと思っています。より具体的に人間力を強化すべく、学んだことを継続していくことが大切だと思います。人間力や信頼関係の原則を覚え、なぜそれをやるべきかを論理的に知り、意思をもって顧客に発揮できるように、さらに研修を重ねたいと思います。
人間力の強化方法として「7つの習慣(R)」にも着目していますので、まずは私が受講し、今後社内導入を検討していきたいと思います。メンバーにもより深く学んでいただき、彼らを起点に社内に広めていければと考えています。
今後は研修をどのように展開予定ですか?
永井様:
受講者の声を聞くと、「もっと若い人たちに受けさせたい」という声が数多くありました。
若い世代にはもちろん受講していただきたいと思いますが、弊社には30~40代で受講していない社員も多いので、その層にもデール・カーネギートレーニングを受けてもらい、モチベーションアップを図りたい思いもあります。
そう考えると50代に対しても、65歳の定年まで高いモチベーションでやってほしいと思えてきますし、もう全社員に受けてもらいたいですね(笑)。そうすれば世代を超えて同じ目線で会社が動くので、マネジメントもよりしやすくなると感じます。