- リーダーシップ&コミュニケーション研修
- 「人を動かす」デール・カーネギー研修
株式会社井藤工業
本社所在地 | 愛知県名古屋市南区源兵衛町4丁目30 |
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設立 | 1980年12月 |
従業員数 | 13名(2023年3月時点) |
業種 | 建設業、不動産業 |
事業内容 | 【土木工事】 公共工事 / 宅地造成 / 民間工事 【建築工事】 公共工事 / 増改築工事 / 注文住宅 【不動産】 土地建物仲介・販売 / 空き家管理 |
HP | https://itohkogyo.jp/ |
初回を終えた時点では、まず原則として「批判はしない」ことを徹底して1週間を過ごしました。自分としては何より大事なポイントであり、実践してみると会話が円滑になっていることが実感できました。
実践してみると、今までできていなかったことに目が届くようになりました。例えば部下にできていないことがあったときに「まだできないのか」などとは言わず、代わりに「現場を綺麗にしていたこと」とか、 些細なことでもいいので褒めるようにしています。
また、何かトラブルが起きた時には「ありがとう」と声をかけられるようになりました。感謝を伝えることで報告しにくいトラブルがすぐにわかり、早期の対応ができるので会社にとってもプラスになります。
「褒めを浴びる」研修で、自分の変化を顕著に感じる
研修に参加したきっかけは何ですか?
井藤様:
仕事のときに限らず、普段から説明することが得意ではなく、うまく伝わらないので、コミュニケーションをもっと円滑にしたいと思っていました。そんなときにジェイックの担当者様に上手に勧誘いただいて(笑)、研修を受けることになりました。
以前は部下や後輩などに接するとき、「どうしたら従ってもらえるか」という思いが先走ってしまっていたのですが、今はそうしたことは考えていません。住宅関係という仕事柄、お客様に対しても伝えることが多く、「上手に話したい」「伝えなきゃ」と逆に喋り過ぎてもいましたが、そうした「話す側」ではなく「聞く側」に回ることで会話がスムーズになりました。
例えば今朝、部下がある報告を怠っていたことが分かりました。これまでなら頭ごなしに「なぜ報告しなかったのか」と怒鳴りつけていたかもしれません。それを抑え、部下にお客様の立場ならどう思うかと考えさせてみたり、報告できなかった経緯などを聞くようにしました。すると、思わぬ理由などがあったことがわかり、「なるほど」と思えることもありました。
そうした経験を積んでいくと、自分の引き出しがいかに少なかったかが分かり、むしろ今では教えて下さいという姿勢をもてるようになりました。今までは、仕事で意見が合わないときなど、イライラすることも多かったのですが、捉え方が変わったことで言い争いもなくなって「穏やかになった」と言われます。
まずは話をよく聞くこと、むやみに相手を批判をしないこと。研修で学んだことを実践してみると多くの“気付き”があり、以前と比べ、心身共に楽に働けています。
研修を受ける前に不安はありませんでしたか?
井藤様:
お話しした通り、「自分は話すのは得意ではない」という思いがあったので、正直不安はありました。また、他社の方も参加されていて、上手にできるかどうかプレッシャーも感じていました。
ただ、今振り返ると、不安やプレッシャーは、“よく見せたい”という虚栄心の裏返しで、自分の中でバリアがあったんじゃないかと思います。ガードを高くして、守りに入っていたんですね。
実際に初回は、やはり自分をよく見せたいという思いがあり、緊張もしていました。作ったような笑顔をしていたかと思います。
しかしそれも、トレーナーの方のおかげで一変したかと思います。本当にすごい方で、心からあの人で良かったと思えました。上手に話を聞いてくださいますし、その中で「これではいけない」という、気付きを与えてくれます。
変な言い方かもしれませんが、何を言っても褒めてくれるところが素晴らしかったです。研修で褒められる快感というか、「褒めを浴びる」ことが変わるきっかけになりました。これまで、褒められずガードが上がっていたところに、「そんなに良く見せなくてもいいんだ」という気付きにつながったのです。
自分の殻を突破し、人生観も変えていく研修テーマ
研修で印象に残ったことはありますか?
井藤様:
特に印象に残ったことが3つあります。まず1つ目は、トレーナーの方が、実際に風船を使って自分の仕事について紹介してくれたことがありました。風船って初めに膨らませるときは力が要りますよね?それが膨らんで2~3回目になると、だんだん力は要らなくなってきます。
トレーナーの仕事は、「最初に膨らませる」ことを手伝っているという話で、胸に刺さりました。仕事や生活など、すべての日常につながる話で、自分も最初は大変かもしれませんが色んな風船を見つけて、膨らませていかなければと思いました。
もう一つ印象に残ったものは、「アウトスタンディングパフォーマンス賞」を獲れたことです。何らかのテーマについて物を使って例え、表現するのですが、私は紙を使って自分の仕事を説明しました。難しい業界用語などもあってどう咀嚼したらいいか悩みましたが、苦労したうえでの受賞でしたので嬉しかったですし、励みになりました。
確か4回目の研修のときのことでしたが、それ以降はさらに楽しくなったことを覚えています。成功体験がモチベーションアップに役立つのだということを実感できましたし、嬉しくて思わずジェイック担当者様に電話で報告してしまいました(笑)
発表などを繰り返し行っていくうちに、周囲もどんどんテンションが上がって変化していくんです。グループでやるからこその価値の創出ですね。周囲の人が成長しているのを見ると、自分も頑張ろうと思えてきて、後押ししていただきました。
3つ目に印象に残ったことは、自己表現するための研修でした。台本が渡されて、役柄になりきって演じたのです。設定で少女と悪徳商人のような配役があり、悪徳商人を思い切り演じ切りました。役になり切って人前で演じるようなことは今までの自分では考えられないことであり、何かを「突破」した感覚がありました。
他の人たちも、それぞれ「自分はこんなことをできるキャラではない」と思っていたのか、最も盛り上がった回でした。嬉しいことに自己表現の回でも賞をいただき、新しい自分を発見できたことで、いい意味で人の目を気にしなくなりました。従来は「人にこう思われているに違いない」「これを言ったらこう思われるのではないか」など先に考え込んでしまい、発言できなくなっていましたが、8回の研修を受けることで「まあいいや」と吹っ切れるようになりました。表現することを学び、自分の殻から突破できたからこその境地ですね。
職場で実践できたことや、ご自身の変化など、気付いたことがあれば教えてください。
井藤様:
初回を終えた時点では、まず原則として「批判はしない」ことを徹底して1週間を過ごしました。自分としては何より大事なポイントであり、実践してみると会話が円滑になっていることが実感できました。
実践してみると、今までできていなかったことに目が届くようになりました。例えば部下にできていないことがあったときに「まだできないのか」などとは言わず、代わりに「現場を綺麗にしていたこと」とか、 些細なことでもいいので褒めるようにしています。また、何かトラブルが起きた時には「ありがとう」と声をかけられるようになりました。感謝を伝えることで報告しにくいトラブルがすぐにわかり、早期の対応ができるので会社にとってもプラスになります。
部下たちの意識も変わってきており、今までは「報告することで何か言われるかも」と消極的になっていたところが、自分から前向きに改善に取り組むようになりました。先ほどの「現場を綺麗にしていた」ことを褒めたときのことですが、私は施工のところで少し甘いとこがあったのに気づきました。ただ、いきなり指摘するのではなく、まず褒めたうえで、「気になるから後で見ておいてくれる?」と指示を出しました。すると何と他の現場では、私が伝える前に自主的に改善してくれていたのです。研修で学んだ「相手を想い、行動を褒めてあげること」で表れた効果でしょう。
自分自身のみならず、職場における周囲の変化は想像以上に早く、即効性がありました。あとは継続できるかが課題ですね。まだふとしたときに、イライラがわいてくることもあります。そんなときはカーネギーの「人間関係の30の原則」を思い出し、そこから「聞き手に回り、穏やかに話そう」など、何か解決策を見出せるよう努力しています。
自分が変われば周囲が変わり、「人が動く」
研修を受けて、部下と上司の関係にどのような効果がありましたか?
井藤様:
上司が頭ごなしに否定すると、部下は自分に対し否定的となり、劣等感を抱くようになってしまいます。逆に上司が部下の話を聞けるようになると、部下はどんどんポジティブに変わっていきます。「上司に頭ごなしに否定される」などは過去に自分が嫌な思いをしてきたことです。上司になったとき、されると嫌なことをわかっていながら改善できないままでいれば、自分の信用残高はどんどん下がっていき、自覚がないところでマイナスにもなりかねません。研修で改善する必要性に気付けたことは本当に大きいと思います。
今までは、社内の上席や先輩社員から否定されたときに、反論を言ってしまっていましたが、逆効果で、相手に聞く耳を持っていただけませんでした。今は「戦わない」ことをモットーにしており、もしどうしても伝えなければならないときには、相手が言ってきたことに対して解釈しようとする意志を示すようにしています。
相手の発言を復唱し、「こういうことですね?自分はこう解釈していますが合っていますか?」と、相手を尊重する態度をとるようにしました。そうするときちんと話し合えるようになることが増えたのです。
自分のベクトルをそのまま相手に向けても反発されるだけです。研修でも発表の際に、「N極とN極をぶつけても仕方ない」と発表しましたが、上司へのリアクションを変えることで、相手が変化することを実感できました。
研修を通じ「人を動かす」イメージに変化はありましたか?
井藤様:
先にもお伝えした通り、今までは人を「従わせる」ことに終始していました。ただ、正直人は簡単に変わるものではありません。自分のアプローチを変え、相手に寄り添っていくように導くことがポイントです。
はじめに「相手に寄り添う」と聞いたときは、労力は要るし、難しいのではと思っていました。しかし、いま思えば、生じた反発心は「自分を変える」ことへの抵抗感でした。しかし、実際に始めてみると、自分を変えていくことの方が他人を変えることよりも楽なのが分かりました。
以前は他人を変えようとして上手くいかず、悩んでいるイライラを更にぶつけてしまい、周囲との関係が悪くなる悪循環がありましたが、自分の変化で好循環が生まれ、いい影響を与えられればと思っています。
今では、なかなか実践できない他の管理職者に対して「もっと楽になれるのにな」と思えるようにもなり、社員にもっとジェイックさんの研修を学んでもらいたいと思っています。
今後ジェイックの研修で学んだことを、どう生かしたいですか?
井藤様:
カーネギーの研修はタイミングを見ながら、他の社員にも受けてほしいと思っています。そして、研修で学んだことは実践してなんぼであり、実践した成果から得られた気付きこそ、真に有益なものとなります。
私の場合はスティーブン・R・コヴィー氏の「7つの習慣」を実践していましたが、「7つの習慣」の考え方に今回のカーネギー「人を動かす」を合わせていくと、相乗効果がありました。
とにかく学んだことは実践していかないと生かせないですね。しっかりと相手のことを見ようとすると、自分の意識が「自分」よりも「他者」に向けられるようになり、周囲が求める承認欲求を満たせるようになります。
SNSで「イイネ」を欲しがるように、人はあらゆる場面で自分が重要であると認められたいものです。「相手の承認欲求を満たす」ことは人間関係の根本にあるといっていいでしょう。
仕事においては例えばクレームが来たとき、相手をより重要視した対応ができると、クレームもこじれなくなります。業務のあらゆることにつながるので、社員全員が「相手の承認欲求を満たす」ことができれば、お客様にどんどん認められて業績アップも見込めます。
研修で学んだことは、今後も積極的に社内外で生かしていきたいと思います。私も今まで社内では部下に従わせるようなかかわり方をしてしまい、社外でもお客様に自分の言い分を聞いてほしいような態度をとりがちでした。しかし、本当に相手に動いてもらいたいのならば自分を変えることです。変化は難しいと勝手に思い込んでいましたが、こんなに楽に変われる方法があるんだと驚きました。
余談ですが、8回の研修はとても有意義で短く感じました。最後の方はもっとやってほしいと思うくらい、参加者の皆さんともすっかり打ち解けることができ、考えてみれば社会人となって自分の素を出して本気で語り合うことはまずないことです。少し寂しい気もしていたときに参加者の一人の方がメーリングリストを作ってくれたので、新たなつながりができて感謝しています。いつか皆さんと飲みに行きたいですね(笑)。