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株式会社がまかつ
総務部総務課(研修導入当時) 菱沼 裕太 様
次世代リーダー向け研修
本社所在地
兵庫県西脇市郷瀬町417
設立
1968年(昭和43年)11月21日
従業員数
200人
業種
製造業
ホームページ
事業内容
釣具関連商品の製造、介護用品の製造販売

導入の成果

受講した直属の後輩の変化が印象に残っています。積極的にものを言えないタイプだった後輩が、セミナー後は徐々に自分の意見を発言するようになりました。仕事でも、周囲とのすり合わせがスムーズにできるようになって現場の改善にもつながりました。自分の強みを認識したことで自信がつき、行動が変化し、成果につながったのです。

「強み」を知ることで、仕事へのやりがいが見えてくる

「ストレングスファインダー®研修」を導入した経緯を教えてください。

菱沼様:

私自身はもともと人事ではなく、社内インフラを担当していました。そこから人事業務に携わるようになり、最初はジェイックが開催している管理職養成講座「リーダーカレッジ」を、当社社員が受講するための手続きを担当することになりました。研修関連の業務を通して、人材育成を身近に感じるようになり、前任者とも議論をする中で、当社の組織づくりではどんなところが足りていないかなどを分析し、把握することができました。そのタイミングでジェイックの担当者の方々とも話したことが、研修を導入するきっかけでした。

当社は一族経営で、私の所属する総務部は社長直下の部署となっています。総務部部長は社長の奥様、総務部総務課の係長が社長のご子息です。役員も務める係長とは、日頃から近い距離で仕事をさせてもらっていました。今回の研修も、私が係長に提案して、部長・社長の了承を経て導入が実現しました。

社長は「社員がやりたいと思うことは、まずは提案して欲しい」という思いを持っています。一方で、その方針が社員に浸透しきっているとは言えない状態です。私は社長との距離が近い総務部にいて、そういった社長の思いも汲み取れていましたので、この会社に必要だと思って提案することができました。

どのような点にこだわりをもって、研修を導入されましたか?

菱沼様:

今回の導入は、若手社員に「自分は今後どうなりたいか、何をしたいか」を考え明確にしてもらう目的がありました。前述の通り、社長は若手には「やりたいことをどんどん提案し、トライして欲しい」という考えをお持ちです。一方で、現場で働く若手社員は、目の前の業務に追われ、将来のことを考えられていない状況もありました。その状態のままでは将来のビジョンが見えず、現状や将来への不安による離職にもつながります。そうした状況を払拭することが、ストレングス・ファインダー®研修を導入する狙いでした。

研修で自分の「強み」を分析し、どう生かせるかを具体的に理解できれば、仕事の成果につながるでしょう。そこから「将来的にこうなりたい」というビジョンを持つことができれば、自分の会社での在り方も見えてきます。自己分析やビジョンができてこそ、「自分はこういうことがしたいです」といった上司との話し合いも効果的になります。研修はその準備の役割を意図しました。

ストレングス・ファインダー®研修を実施した感想をお聞かせください

菱沼様:

私自身も受講者として参加しましたが、自分の強みを楽しく再確認できる機会となりました。ストレングス・ファインダー®の診断結果としては想像通りの強みが出てきて、自分の「強み」に確信を持てました。講義の中で強みをどう生かすかを学び、仕事で無意識に使っていた部分を言語化することもできました。

受講後に取り組んでいることはありましたか?

菱沼様:

私の強みには「ポジティブ」「コミュニケーション」「社交性」などがあり、これ自体は予想通りのものでした(笑)。ただ、強みの使い方によっては、“何も考えずに明るく話しているだけ”にも映ってしまい、注意が必要であることも理解しました。また、強みのおかげで多くの人と、相手に合わせたコミュニケーションがとれますが、静かに対話するようなタイプの人とのやりとりが苦手であることも再認識しました。

研修を通じて自分の強みを理解したからこそ、苦手なタイプの人と話す際にはどういうコミュニケーションが良いかを意識的に考えるようになりました。研修ではお互いの強みを話すセッションがあり、人それぞれの違いを理解した上で、相手の気持ちになって会話を進めるコツを掴むことができました。

職場でのコミュニケーションを振り返っても、明るい話しぶりは良くても、私が一方的に伝えてしまっていた側面もありました。研修後は、傾聴を心がけることで、その点は改善した気がします。また、「喋れる」からこそ、喋り過ぎてしまっていた面もあったと思います。傾聴と共にこの点も意識することで、研修後は周囲からも「端的に話せるようになった」と言われるようになり、自分がイメージする姿に一歩近づけたと感じています。

人が育つ研修を取り入れ、課題解決につなぐ

他受講者の変化はいかがでしたか?

菱沼様:

受講者すべての変化は把握しきれていませんが、受講した直属の後輩の変化は印象に残っています。後輩の強みの中には「最上志向」という素質がありました。「最上志向」を持つ人は向上心の高い人が多く、何かを極めたい資質を強く持っています。

それまで、後輩は積極的にものを言えないタイプだったのですが、セミナー後は徐々に自分の意見を発言するようになりました。仕事でも、周囲とのすり合わせがスムーズにできるようになって現場の改善にもつながりました。自分の強みを認識できたことで自信がつき、行動が変化し、成果につながったのです。

社員1人ひとりに強みがあり、同時に抱えている課題もあります。研修を重ね、制度づくりに取り組みながら、1つずつ着実に課題を解決していきたいと思います。

現在の課題と、今後の展望を教えてください。

菱沼様:

当社は、釣り具メーカーとして200名規模の会社となりますが、組織を大きく分けると、総務部と製造部の2つになります。前述の通り、総務部は組織規模も小さく、経営陣とも距離感が近いので、思いや空気感を汲み取りやすい環境です。一方で、製造部は、体制や仕事環境もあって経営陣の思いやメッセージが届いてこないと感じることも多くありました。そのため経営陣が発信するメッセージに対する理解や共感も、社内で温度差があったかもしれません。

このギャップを埋めるため、2025年度は動画を用いた施策を計画しています。当初は製造工程のマニュアル化など、業務に関するコンテンツのみを考えていました。しかし、業務に関するコンテンツに加えて、社長の年頭所感など、経営陣の思いが伝わるものも配信することで、経営陣の思いへの理解や、経営陣との心理的な距離感も縮まり、社内の雰囲気が変わっていくのではないかと期待しています。