企業のイメージサムネ
日東イシダ株式会社
導入推進者様 : 常務取締役 安藤 秀樹様 ・ 管理部 総務部 部長 角田 義則様 ・ 総務部 総務課 湊谷 了子様
7つの習慣®研修
本社所在地
仙台市宮城野区日の出町二丁目2番22号
設立
1923年
従業員数
174名
業種
卸売業
事業内容
計量器の販売、製造及びメンテナンス

導入の成果

「インサイド・アウト」「パラダイムシフト」は強烈なキーワードでした。それが社内の共通言語となったことは大きな成果です。

また、これまで自分の意見を周囲にあまり伝えられていなかった社員が、「研修を通じてアウトプットすることで、少しでもシナジーが生まれる」と発言するようになり、こんなことを言えるようになるのかと驚き、嬉しくなりました。

「7つの習慣®」研修導入までの変遷

「7つの習慣®」研修を実施した経緯を教えてください。

安藤様:

ジェイックにはこれまで営業研修をお願いしていました。また、ジェイックに依頼している研修とは別に、コミュニケーション研修やモラル・マナー研修など、ヒューマンスキルを上げる研修も実施していました。こうした研修の次に、どのような社員教育を行っていくのかを検討した結果、「7つの習慣®」研修の導入が決まりました。

当社がヒューマンスキル向上に着目する理由には2つあります。

1つは、社員が「日東社の社員でよかった」と思うような会社を目指すことを、人事方針として掲げていることです。縁があり、入社してもらったからには、人間性を磨く支援を行い、「入社してよかったな」と思われる会社になりたいと思っています。

もう1つは、弊社が昨年100周年を迎えたことにあります。これまでは現場スキルに直結する研修を重視してきましたが、100周年を機に、100年企業にふさわしく、社員の人格形成にも取り組んでいこうと尽力しています。私は親会社から三和缶詰に出向してきましたが、社員の内向きなところに気づき、これを変えなければ会社は変わらないと思うようになりました。

角田様:

安藤が言うように、100周年を迎えて人間性、人格形成、モラル、ビジネスマナー、コミュニケーションを学んでいき、次へとステップアップしていきたいですね。

社内では「スキルアップ、スピードアップ、社会性アップ」という行動テーマを掲げています。これを実現するためには従業員一人ひとりの「主体性」が必要となります。

『7つの習慣』の考え方はその土台になるだろうと導入を決定しました。

「7つの習慣®」研修実施前後で感じたこと

実際に導入する前に抱いてた「7つの習慣®」研修の印象はどのようなものでしたか?

湊谷様:

率直に言うと、最初は「この内容を社内へ浸透させることができるのか」と疑う思いがありました。これまで受けたビジネスマナー系の研修は、名刺交換における所作など、わかりやすく即効性のあるものばかりでした。一方で、今回の7つの習慣®は、学んだことが長い時間をかけてじわじわと効いてくるような内容だったので、社内にうまく浸透するか不安がありました。

角田様:

湊谷が言うようにスタート時は難しいように感じられましたが、長い目で見れば人生観にも影響を与える大切な内容です。研修前に「自分たちが幸せになるためには、自主的・主体的に行動を変えていかなければいけない」というキーワードを頂き、その部分から学べるのであれば、逆に取り組みやすそうだとも感じました。

安藤様:

すでに弊社の顧客で、ある会社様が「7つの習慣®」研修を導入していたことも意思決定のきっかけの1つとなりました。主体性の強化は当社の社員育成における大きなテーマであり、そこに着眼した研修であると聞いて、一気に興味を持ちました。

どのように研修を導入し、進めましたか?

安藤様:

社の社員は全体的に控えめな性格が多く、どちらかというと脇役だったり、フォローする役割を担ったりする社員が多数派です。ただ、脇役やフォロー役といった各自の役割がある中でも、時には主役になってほしいと感じていました。「7つの習慣®」研修を通して、自分がどうありたいかなど、仕事の中での自分の立ち位置やスタンスを見出してほしいと期待し、導入しました。

導入時は講師選びが大変でした。どの講師も個性豊かで素晴らしいので、悩みました。結果的に、講師は宮本さんを選択しましたが、控えめな社員が多く、最初は苦労されているようでした。しかし、すぐに社員たちの空気感を察知して、スピード感も合わせていただきました。研修回数を重ねるうちに社員の特徴をどんどん捉えていただき、最終的にはとても良い研修になりました。

湊谷様:

1回目の研修では、年齢・職種・部署をミックスし、平均年齢を合わせながら、全部で6~7グループを編成しました。一方で2回目の研修では、同じ部署内でグループ分けしました。当社では「全社一丸」のスローガンを掲げており、年齢・職種・部署を超えた交流機会はあるものの、グループの中で違う部署の人がいるとやりづらいというメンバーも一部見受けられたからです。

安藤様:

普段顔を合わせているメンバーであればすんなりスタートできるのですが、社員が170人を超え、普段顔を合わせないメンバーも多くなりました。そうした中で部署を超えてグループ分けすると研修が軌道にのるまでに時間がかかってしまいます。

また「7つの研修®」研修は、これまで実施してきたマナー研修やコミュニケーション研修のように、明確な答えが決まっているものではありません。この点も研修が軌道に乗るまでに時間がかかった要因でした。

これらの反省をもとに、2回目はスムーズにスタートできるように、宮本さんと相談して普段顔を合わせるメンバーでのチーム構成にしました。反応を見て臨機応変に調整いただき助かりました。

いかに組織を変えていくか

研修に参加したあとの社員の反応はいかがでしたか?

角田様:

研修では、特に2つのキーワード「インサイド・アウト」「パラダイムシフト」が印象的だったようです。

組織の上層になればなるほど固定概念に縛られてしまう傾向があったので、これらのワードによって意識の変化があったことが窺えました。

まだ習慣化まではいたっていませんが、「気づきを得た」という声は多く聞こえています。キーワードとしては受け止めることができたので、いかに浸透させ、変化させるかが今後の課題です。

湊谷様:

「インサイド・アウト」「パラダイムシフト」は強烈なキーワードでした。それが共通言語となったことは研修の効果です。

そのほかにも、これまで自分の意見を周囲にあまり伝えられなかった社員が、「研修を通じてアウトプットすることで、少しでもシナジーが生まれる」と発言するようになり、こんなことを言えるようになるのかと驚き、嬉しくなりました。じわじわと本人の中に浸透していき、心の中に残り、行動として実践しているのだと感じます。

安藤様:

これは研修前のことですが、当社では創業100周年を迎えるにあたり、社員に自分の10年後を考える「マイビジョンシート」をつくってもらいました。

そして、研修が終わったタイミングで、改めて全社員とマイビジョンシートを共有する面談をしました。すると会話の中に『7つの習慣』のキーワードがたくさん出てきました。

面談後、全社員がシートをブラッシュアップしていましたので、結果的にビジョンシートの作成と研修の実施が良いタイミングで連携しました。

またビジョンシートで形にするという機会があったことで、研修前後での大きな変化を確認できました。

今後、研修を重ねて社内をどのように変えてきたいですか?

安藤様:

研修を受けて他者への興味や、主体性を持つこと大切だと分かり、「インサイド・アウト」の考え方を理解しても、人間性を変化させることは難しいものです。まだまだ改善の余地がありますし、すべての他者とwin-winの関係を構築できてはいません。

社員には、まずは、自分や自分の部署などで取り組んでいき、そこから他部署にも関心を持ち、関係構築していくように求めています。『7つの習慣』にある、「成長の連続体」のステップを踏んでいき、組織全体で「相互依存」の形に作っていくことが今後の目標です。

角田様:

安藤が言う通り、まさに「相互依存」が重要です。部署をまたいで全社視点で互いを支えるような視点や関係を目指していきたいです。

安藤様:目標達成に向けてジェイックの講師陣とは引き続き連携を取っていきたいと思います。ジェイックの講師陣はこちらに遠慮して思ったことを言わないといったこともなく、私たちの意図や考えへの理解も非常に高く、パートナーとして頼もしく、感謝しています。