リーダーシップとマネジメント能力を身に付け、組織目標を達成する管理職を育てる管理職研修
管理職研修の目的
最初に、管理職研修を実施する主な目的を確認しましょう。
管理職としての役割認識、および目標達成のための行動計画の策定
管理職は、自身に期待される役割を正しく理解する必要があります。とくに新任管理職の場合、プレイヤー時代とは異なる「組織の成果をあげる」という役割と責任をしっかりと認識して、意識を切り替えてもらう必要があるでしょう。また、組織の戦略、事業計画に基づいて、自分の干渉する組織の目標設定や行動計画を策定する能力も重要です。目標達成のための具体的、また精度の高い行動計画を策定できるようになることも管理職研修の目的となるでしょう。
これらは「組織目標を達成する」という役割と責任を果たすための必須姿勢であり、スキルです。
部下育成力を向上させる
管理職にとって、目標達成と並んで、人材育成も欠かせない役割です。管理職には配属された新人や若手を育てるとともに、将来の管理職を輩出することが求められます。そのため、管理職研修では、部下の強みや課題、性格に応じたコーチングやフィードバックの方法、そして、部下のキャリアや成長を支援するための面談や評価のやり方も習得していきます。
部下メンバーに対して、目標達成の支援をしたり、定期的なフィードバック提供したりすることを通じて、部下の成長は促進されモチベーションの向上も期待できます。また、管理職の部下育成力が向上することは、部下のポテンシャルを最大限に発揮させるためにも重要です。
チームマネジメント力を向上させ、チームの目標達成を実現する
前述の通り、管理職に期待されることは組織の成果、チーム・部門の目標を達成することです。そして、管理職がプレイヤーと違うのは、メンバーを動かして成果をあげることが主な役割となることです。もちろん強みに応じて、プレイヤーとして背中を見せるマネジメントも良いですが、担当領域や組織が広がるにつれて、自分一人の頑張りでは、組織の目標は達成できなくなります。従って、管理職研修では、チームの目標設定や役割分担、また、メンバーとコミュニケーション、協働や人を動かす方法などを学んでいきます。
具体提起には、メンバーとの信頼関係の作り方、指示や依頼・権限移譲のやり方、モチベートの仕方、相手の気持ちに働きかける方法、チーム内の人間関係や目標達成で直面する課題を解決するために必要となる考え方や意思決定のスキル、効果的な会議運営やチームビルディングの方法などを身に付けていく必要があるでしょう。
管理職研修の種類
管理職といっても、管理職になったばかりの人から管理職として経験を積んだベテランまで様々な人がいます。ここれは管理職研修の種類として、「新任管理職」「中堅管理職」「上級管理職」という3つの区分とそれぞれの一般的なテーマを紹介します。
新任管理職研修
新任管理職研修は、管理職になったばかりの人、今後管理職に登用を考えている人を対象に実施する研修です。 新任管理職研修で最も重要なことは、いちプレイヤーと管理職の違い、管理職に求められる役割や期待事項を理解してもらうと共に、新たに必要となるスキルを学ぶことです。
管理職として成果を上げるために必要なスキルとしては、以下の2つが中心となるでしょう。
1.ヒューマンスキル(部下との関係構築、指導、育成)
2.管理職としてのテクニカルスキル(目標設定やPDCA、KPIマネジメント、労務管理、コンプライアンス等)
プレイヤーの時と管理職とでは「ヒューマンスキル」の重要性と使い方も変わってきます。また、ヒューマンスキルの土台となる人間性や人格を磨くことも大切です。
中堅管理職研修
中間管理職研修は、管理職として一定の経験を積んだ方を対象に実施される研修です。 中堅管理職研修では、対象者が抱えている課題や目標によって内容が変わってきます。大別すると以下3つのテーマで実施されることが多いでしょう。
1.管理職としてのテクニカルスキル向上 ex)PDCAやロジカルシンキング、問題解決手法など
2.ヒューマンスキルの向上 ex)“褒める”や“叱る”といった部下指導のやり方、ファシリテーション、コーチングなど
3.管理職のマインドセット ex)部下や上司による360度評価やキャリアビジョン構築等を組み合わせたプ自己内観ログラム
上級管理職研修
上級管理職研修は、管理職として実績を上げており、近い将来に事業責任者や幹部候補となる方を対象に実施する研修です。
上級管理職向けの研修は、次ステージである事業・部門の経営者に求められるスキル習得が主なテーマとなるでしょう。管理職から経営幹部へとステージが上がる中で、必ず求められるのが、抽象的な概念や思考を扱う「コンセプチュアルスキル」です。コンセプチュアルスキルとは、例えば、組織のミッションやバリューを言語化する、ビジョンを明確に描く、そしてそれらを社員達に腹落ちさせるといった形のない物事を扱う上で必要なスキルです。また、ビジネスモデルの全体像をつかみながら最適化したり、新たな事業を構想したりするうえでもコンセプチュアルスキルは不可欠です。
また、上級管理職は、ある種の経営者であり、経営や戦略に関する知識・スキルも求められます。これまでのキャリアに応じて、マーケティングや企業会計、コンプライアンスといった知識をインプットすることも必要となってくるでしょう。
管理職に求められる能力・スキル
管理職として期待される成果を上げるために必ず身に付けたいスキル・能力を6つに絞って紹介します。
セルフマネジメント/セルフリーダーシップ
セルフマネジメントとセルフリーダーシップは、自分自身をマネジメントし、また、率先炊飯するための基本となるスキルです。
セルフマネジメントに含まれるのは時間管理やタスクマネジメント、ストレス管理や自己啓発といった業務効率や自身のパフォーマンスを最大化するために、自分の行動をマネジメントする能力です。また、セルフリーダーシップとは、自らの責任で意思決定する能力です。
セルフマネジメントとセルフリーダーシップは、自分だけでなくチームやメンバーを含んだより大きな期待と責任を背負う管理職にとって基盤となる能力です。この2つが高い水準で保たれてこそ、チームをマネジメントする、周囲にリーダーシップを発揮することができるでしょう。
意思決定力
管理職には、正解が見えない中で意思決定することが求められます。目標設定、行動計画や施策、問題解決、コミュニケーションなど、正解が見えない中で意思決定することの連続です。先ほどセルフリーダーシップを自分の責任で意思決定する能力と記載しましたが、管理職はチームの意思決定を任せられた存在です。だからこそ、高い意思決定能力、リーダーシップの発揮が必要となります、
また、効果的な意思決定をするためにはデータや事実に基づいて冷静に判断したり、打ち手のメリットとリスクを客観的に評価したりすることが求められます。加えて、意思決定の結果は、チームや部門全体にも影響を与えるため、透明性を保ちながら関与するメンバーとすり合わせながら進める必要もあるでしょう。 管理職が優れた意思決定力を備えているかどうかは、チーム全体の目標達成とパフォーマンスに大きく影響します。
問題解決能力
目標達成を目指す過程では、大小さまざまな問題が生じます。従って、管理職は、発生する様々な問題と向き合って解決するスキルが求められます。問題解決能力は、発生する課題を見極め、分析し、解決策を見出す能力を言います。
問題に対するアプローチでは、まず、発生した問題と冷静に向き合い、関連する情報を収集することが重要です。その後、問題の原因を分析・特定した上で、複数の解決策を検討することが基本です。問題解決能には、原因分析やリスク評価、選択肢を絞るためのロジカルシンキングなども含まれます。また、問題解決にはメンバーや周囲の協力も不可欠です。周囲から意見をもらったり、また、周囲を巻き込む、動かすための能力も必要です。
関係構築力
管理職は、メンバーを動かして、組織の目標達成を実現する役割を持っています。そのためになくてはならないのが、メンバーとの信頼関係を築き、維持する関係構築力です。 信頼関係を築く上で大切ことはいくつかありますが、関係構築のために管理職が必ず備えておくべき姿勢が「誠実さ」です。管理職に必須な誠実さについて、以下に具体例を紹介します。
①約束を守る
約束を守る人間であることは、人間関係・信頼関係を維持する上で不可欠です。たとえば、部下との面談で「来週までにフィードバックを提供します」と約束したのであれば、その期限は守らなくてはなりません。約束の実行を積み重ねることで、メンバーは管理職に信頼を深め、その言葉を信頼するようになるでしょう。
②誤りを認める
どんなに優秀で経験豊富な管理職であっても、人間である以上、間違いや失敗はつきものです。肝心なことは、自分のミスを隠さずに認め、責任を取る姿勢を示すことです。たとえば、自分の判断ミスが原因でプロジェクトの進行が遅れてしまった場合には、その事実を率直に認め、メンバーにも隠さず伝える姿勢が必要でしょう。
③透明なコミュニケーション
情報をオープンに共有することも誠実さのひとつです。たとえば、会社の方針変更や業績の悪化といった伝えづらい情報でも、メンバーに対して正直に状況を説明し、今後の対応策についても共有することが重要です。
ファシリテーションスキル
ファシリテーションスキルは、会議やミーティングを効果的に、また活発かつ円滑に進行するためのスキルです。
管理職になると、会議やミーティングを進行する役割を担うことが多いでしょう。その際にメンバーが自由に意見を言える雰囲気を整え、チームのコミュニケーションを促進することが必要です。ファシリテーターとしてのスキルには、例えば、議論を整理して重要なポイントを引き出したり、メンバーに積極的な発言を促したり、また成果を生み出すために議論を収束させたりすることなどが含まれます。また、チーム内で異なる意見が生じた場合には、中立的な立場で調整を行い、メンバーが納得できる状態を作ることも重要です。
管理職がファシリテーションスキルを身に付けることで、メンバーの創造性を引き出し、より良い結果につなげていくことが期待できるでしょう。
PDCA運用力
PDCA運用力は、計画(Plan)実行(Do)評価(Check)改善(Act)のPDCAサイクルを効果的に回すために必要な能力です。
PDCAを効果的に進めるには、まず目標に基づいた具体的な計画を立て、計画を実行しきることが重要です。次に、実行した結果を評価し、何がうまくいったのか、何が問題だったのかを分析します。この評価を基に、改善点を明確にし、次のサイクルに反映させることが、PDCAサイクルの基本です。言葉にすれば当たり前のことですが、PDCAをしっかりと、高速、また効果的に運用できている管理職は意外と少ないものです。
PDCAをしっかりと運用することで、継続的な改善が可能になります。目標達成に一歩一歩近づき、適切な改善策を講じるために、管理職にとってPDCA運用は欠かせない能力です。
管理職研修を成功させるポイント
管理職研修は、組織の期待に応えられる管理職を育成するための大切な研修です。管理職研修を成功させるために重要なポイントをいくつか紹介します。
【新任管理職】プレイヤーとして培ってきた経験や視点を一旦リセットする
新任管理職の対象者は、プレイヤーから管理職になり、個人の業務や成果から、組織の成果に責任を持つ役割へと変わります。管理職という役割で活躍するためには、自分が培ってきたスキルや観点を一旦リセットし、マインドチェンジすることが重要です。
例えば、いちプレイヤーの時は本人の力量や頑張りが成果に直結していたことでしょう。しかし管理職になると、メンバーとの信頼関係やモチベーション、また、指導や育成が成果に影響を与えます。メンバーに信頼され気持ちよく動いてもらうためには、管理職自身にも人格やマインド面で成長が求められるでしょう。
プレイヤーから管理職になる上でのマインドチェンジは意外と難しいものです。なぜなら、管理職として登用される人材はプレイヤー時代に一定以上の実績を上げているはずであり、プレイヤーとしての成功体験が、逆にマインドチェンジを阻害するからです。
例えば、自分だけで仕事をこなすのではなく部下に仕事を任せること、自分の意見を押し付けるのではなく部下の意見に耳を傾けること、メンバーのキャリアや将来の夢を理解し目の前の業務をキャリアや夢と結び付けて伝えること。こういった管理職としてのマインドに気づけるような演習やケーススタディを盛り込んで、研修を設計することが大切です。
【中堅管理職】強みを再認識させ、勇気づける
現在の管理職は、上層部や人事が思っている以上に疲弊していることも少なくありません。中堅管理職のなかには、管理職の仕事がマンネリ化してモチベーションが低下している層もいます。一方で、時代が変化する中で、現場には今まで以上の高度な知的労働やイノベーションが求められ、同時に、労働慣習の変化やハラスメントに対する風潮の変化、また、メンバーのキャリア・ライフ支援も求められるなど、管理職が疲弊したり、自信を失っているケースも少なくありません。
社外1on1などもうまく活用して、管理職の状況を把握したうえで、叱咤激励するような研修ではなく、たとえば、これまでのキャリアを棚卸しして、自分の強みを再認識して、自信や意欲を取り戻すような研修も有効です。
フィードバックを有効に活用する
管理職研修の対象になると、社内で一定の評価をされている、経験をしているケースも多いでしょう。自分なりの仕事の型や価値観ができていることも多い中で、強みを活かし、改善点を自覚して、成長してもらう必要があります。それに役立つのがフィードバックです。
管理職になると、従来よりも一気にフィードバックを受ける機会が減ります。メンバーやチームのパフォーマンスに対してフィードバックを受けることはあっても、自分自身へのフィードバックは激減します。だからこそ、管理職研修において360度評価や上司からのメッセージなど、フィードバックを有効活用することで、高い成果を生み出すことができます。改善点を自覚させるような360度評価も良いですし、強みを再認識させる、また勇気づけるようなフィードバックやメッセージも有効です。
タイムスペースラーニングを意識する
タイムスペースラーニングとは「時間を空けながら学ぶ」という意味です。具体的には、たとえば、2週間や1カ月に1回の研修を実施して、間の2週間・1カ月で職場実践をするようなプログラムが管理職には有効です。
多忙な管理職の時間を割いて実行する管理職研修は、行動変容などの成果を生み出すことが大切です。そのために大切なのは、研修内で行動変容を生み出し、成功体験を得ることです。研修後に行動実践するのではなく、タイムスペースラーニングによって、研修の期間中に「実践」、そして「成功体験の獲得」をセットにすることが、研修の効果性を高める鍵です。
学ぶ機会と実践する機会をセットで考える
管理職研修に参加するような階層になってくると、知識としては知っていることも多くなるでしょう。ただ、知識として知っていることと、実行して成果を生み出せることは全くの別物です。それを確認する上でも、研修効果を高めるうえでも、研修機会と業務のアテンド・配属などをセットで考えることが大切です。
もちろん新任管理職やマネジメントにおけるテクニカルスキルなどは、そこまで考慮する必要はないでしょう。しかし、マインドセットやチームビルディング、上級管理職向けの研修などに関しては、本人の役割や配属等も踏まえながら、研修を企画・設計することが効果性を高めるポイントです。
管理職研修を選ぶポイント
ここでは自社の管理職育成に効果的な研修サービスを選ぶ上で、手がかりとなるポイントを紹介します。
管理職研修の開催実績や顧客の声
研修会社を選ぶ際の1つ目のポイントは、基本的なことですが、研修会社がこれまで実施した管理職研修の開催実績や評価、顧客の声を確認することです。
開催実績=品質というわけではありませんが、開催実績が豊富であれば、その分、PDCAが動きますので、改善がされ、ノウハウも持っていることが期待できます。また、管理職育成の課題や要望は組織・職場によって様々ですが、研修の実績が豊富であれば、より自社の育成課題に近いケース、成功事例を共有してもらえる可能性も増えるので、成功イメージを掴みやすくなります。
また、Web上などに掲載される顧客の声も重要です。顧客の声では、まずある程度自社に近い“管理職”がいる会社:規模や業態などをチェックしましょう。顧客の声ですので、当然満足度が高い顧客であり、良い声が掲載されています。ただ、声の中で研修体系とのすり合わせ、内容のカスタマイズ、研修のプログラム、講師の質、研修後の行動変容・・・など、どんなところが評価されているか?を見ると、研修会社の強みや特徴が見えてきます。
自社の管理職像に近い人たちに実施しているか、何が強みや特徴であり、それが自社のニーズをマッチするかを確認しましょう。
職場実践や行動変容の仕組み
管理職研修の効果性を高めるためには、講義や講師の質が高いだけでは不十分です。研修の効果性を高めるには、「学んだことを実際に職場で活用する」ことが大切です。表現に語弊はありますが、学びの実践・活用、行動変容を研修プログラム内で強制して、成功体験を積む、振り返りをすることで、研修後の質の高い行動変容が定着します。
学んだことを実践すると、例えば「学んだテクニックをアレンジする必要があると気づいた」「部下の反応がどうも期待と違っていた」など、期待通りの結果にならないこともあるでしょう。しかし、学んだことを実践して「成果や手ごたえをつかめた/つかめなかった」「期待通りの結果を得られた/得られなかった」といった結果を得ることが効果性を高めるために重要です。実際の結果や反応を得ることで、成果に近づくための手掛かりを何かしらつかめるようになります。
ただ、管理職の方々は多忙です。また、それなりの経験や型もあるでしょう。学びを実践するためには、今までのやり方を変えたり、不慣れなアプローチに挑戦したりするすることも必要になってきます。だからこそ、職場での実践や振り返りを促すフォローの仕組みがないと、業務での実践・活用はどんどん後回しになり、研修で学んだ、頭で知ったで終わってしまいがちです。研修会社の提案資料などでは、管理職研修の研修内容だけでなく、職場での実践支援と振り返りを行うカリキュラムが組まれているかどうか?もしっかり確認するようにしましょう。
継続学習の設計
管理職研修は一度きりのイベントではなく、継続的なPDCAや習慣形成のきっかけとして取り組むことが大切です。
学んだことを実業務の中で活用してもらう重要性は前述したとおりです。一方で、目に見える業務上の成果は一朝一夕に出るものではなく、中長期の期間が必要なことも多いでしょう。その時、大切なのは当事者である管理職の人たちの志やモチベーションです。人は学んだ瞬間はモチベーションが高くても、時間が経過し、日常の忙しさに忙殺されると、徐々に新しいことに挑戦したり行動変容を継続する意欲は落ちて行ってしまうものです。意欲を高め、継続学習・実践する仕組みがあれば、ビジネス上の確固たる成果も生み出されやすいでしょう。
実践の継続をフォローする具体的な仕組みとして、例えば、フォロー研修での成果発表やオンラインコミュニティでの実践報告、また、行動習慣の実践チェックシートなどです。また、実践する中でぶつかった壁や悩みを相談できるメンター制度なども有効です。これらの仕組みを自社で構築しても良いですし、研修会社によっては、研修効果を高めるための継続フォローの仕組みも提供・提案できるところもあります。管理職研修を選ぶ際は、継続フォローの仕組みが設けられているかどうかも確認すると良いでしょう。
講師の経歴や実績
管理職研修を選ぶ際は、研修講師がどのようなバックグラウンドを持ち、どれだけの登壇実績を積んでいるかも確認しましょう。
管理職研修の場合、参加者も一定の経験を積んでいる方々です。従って、参加者から信頼されるハードルは若手研修などと比べても高くなります。また質問などに関しても、実際にマネジメントで苦悩する中で正解がない、難しい問いも多くなります。管理職研修であれば、一般的にはビジネス上の組織目標(売上や収益)とメンバーのマネジメント・人材育成を経験して、悩み苦悩した経験がある人の方が、参加者の信頼は得やすいでしょう。
また、経歴が華々しければ講師として優秀というわけではありません。できれば、研修会社をある程度絞り込んだうえで、実際に登壇してもらえる講師と会って最終決定することが大切です。
ジェイックの管理職研修の特徴
当サイトを運営する株式会社ジェイックは、リーダーシップや対人コミュニケーションといったヒューマンスキルに働きかける社員研修サービスを得意とする教育研修会社です。管理職研修についても研修サービスを提供しており、研修内容の質には自信があります。
ここでは、ジェイックが提供する管理職研修のひとつ「JAICリーダーカレッジ」を例に、ジェイックの研修の強みやコンテンツを紹介します。
ジェイックの管理職研修 3つの強み
ジェイックの管理職研修「JAICリーダーカレッジ」について、3つの強みを紹介します。
管理職が成果を上げるために不可欠な、「人格とマインド」が身に着く!
目標達成力やコミュニケーションスキル、マネジメント能力など、管理職に求められるスキルや能力は多岐に渡ります。しかし、管理職にとってスキル以上になくてはならない要素があります。それが「人格とマインド」です。
お伝えしたように、管理職と現場のプレイヤーでは、役割や期待事項は大きく変わります。現場のプレイヤーであれば「自分の力で成果を上げる」ことで評価されますが、管理職には「メンバーと協力して、チーム・部門の目標を達成する」ことが求められます。
メンバーに主体的に動いてもらうためには、何が必要でしょうか。管理職自身の能力や力量もありますし、コミュニケーションスキルも必要です。ただ、これら以上に管理職自身が信頼される人物でなくてはなりません。管理職にとって、メンバーから信頼されるに足る「人格とマインド」を備えていることは不可欠です。別に好かれる必要はないかもしれません。ただ、「あの人の言葉は信頼できる」と思ってもらえなければ、マネジメントは成功しないでしょう。
ジェイックの管理職研修は、メンバーを動かしてパフォーマンスを発揮させるために不可欠な「人格とマインド」「ヒューマンスキル」を体得できるプログラムであることです。ここでいう「人格とマインド」とは、自分の役割や責任を自覚し、部下メンバーに信頼される存在になるために必要な考え方や態度です。また、「ヒューマンスキル」とは人格とマインドの上にある信頼関係を築き、メンバーに影響力を発揮するための基本姿勢と原則です。
1年間の継続型教育(月1回×12か月)を通じて、管理職の成長と行動変容が実現できる!
管理職の成長にとって、最も重要な要素とは何でしょうか。管理職育成の分野で引用されることの多い「70:20:10の法則」というものがありますが、これは「管理職としての成長の70%は仕事上の経験から、20%は先輩や上司の助言から、10%を研修等のトレーニングから学んだ」という大規模なアンケート結果です。肌感としても、これはある程度納得がいくのではないでしょうか。管理職が成長するうえでも最も大きなウェイトを占めるのは「仕事上の経験」です。管理職研修も、研修効果を高めるためには実際の業務と密接に結びついた内容であること、研修でのインプットを仕事で実践して振り返ることが重要です。
ジェイックの管理職研修「JAICリーダーカレッジ」の2つ目の強みは、研修で学んだ“知識”を“生きた知恵”として身に付けるための実践と振り返りを研修プログラムに組み込んでいることです。JAICリーダーカレッジは、月1回×12回の1年間に渡る継続型教育となっています。従って、プログラム内で「 学び ⇒ 職場実践 ⇒ 振り返り 」という経験学習サイクルを確実に動かすことができます。「何を実践するか?」「実践して何が成功して、何が失敗だったか」「体験から何を学べるか」「次にどうするか」を整理し腹落ちさせることで、研修効果が高まります。
個別サポートで仕事やキャリアの悩みを解消し、今後の行動指針を立てることができる!
管理職研修においては、研修後のフォローとサポートは非常に大切です。最近は管理職にかかる負荷はより大きなものとなっており、疲弊したり自信を失っていたりする管理職も少なくありません。部下からは仕事やキャリアの相談、上司からは業績のプレッシャーがある中で、自分自身の悩みを相談できるに悩んでいる管理職も増えています。こうした管理職自身の悩みを解消していかないと、叱咤激励や知識やスキルのインプットだけでは、行動変容や成果向上は望めません。
ジェイックの管理職研修では、参加者の個別フォローとして「Kakedas」という国内最大級の相談プラットフォームを用意しています。受講者は、国家資格を持ったキャリアコンサルタントに、仕事や人間関係の悩み、将来のキャリア、マネジメント、成長課題など、抱えている不安や悩みを本音で相談できます。キャリアコンサルタントとの対話を通じて、前に進むためのヒントや今後の自己成長、キャリアの見通しも立てられることでしょう。「Kakedas」で相談相手となるキャリアコンサルタントは、外部の専門家ですので、「自社の上司や人事には話せない」と思うことでも本音で相談できることが大きなメリットです。本音で相談することは、はじめはネガティブや不安だったとしても、それを言語化して吐き出すことで、次は理性が働き、前向きに思考し行動することができるようになります。
なお、「Kakedas」では個人を特定しない形の面談分析レポートを、研修実施企業に提供します。レポートを手掛かりに、自社の管理職が感じている現状や課題を把握することは、組織の人材育成戦略を考える貴重な手掛かりとなるでしょう。
管理職研修の効果性を高める厳選された3つのコンテンツ
ジェイックの管理職研修では、厳選された3つのコンテンツが組み込まれています。
信頼される管理職に求められる人格とマインドを身に付ける「7つの習慣®」
ジェイックの管理職研修では、全世界で4000万部の売り上げを誇る大ベストセラー書籍『7つの習慣®』の考え方を根底に、「自責で考える」「主体性を発揮する」「異なる意見や視点を理解する」といった成果を上げ続けるための原則を基に、信頼される管理職に求められる人格やマインド、信頼関係を構築する方法を身に付けていきます。
「7つの習慣®」研修は、アメリカにおいて全米企業ランキングTOP100社のうち、90%以上の会社で社員教育に導入されている実績あるプログラムです。日本でも、大手から中小まで様々な企業で導入されている信頼と実績があるプログラムとなっており、とくに「人格」や「人間性」が大切だと考える企業には非常に好評です。
“常勝”するための目標達成スキルを学ぶ「原田メソッド®」
ジェイックの管理職研修は、「原田メソッド」という目標達成手法をカリキュラムに設けています。
原田メソッドは、日々の仕事を通じて、『能力』と『人格』をともに高め、誰もが目標達成できるようになるための目標達成手法です。原田メソッドはユニクロや野村証券、キリンビールといった日本の主要企業約300社で導入されており、効果性・信頼性の点でも高い評判があります。 最近は、プロスポーツ選手等が実践していたことでも有名です。
原田メソッドでは、人格の土台があって初めて、能力が発揮されるという考え方の下、業務上のスキルや能力アップだけでなく、仕事を通じて、人格や人間性も高めていくことを特に重視しています。 優れた人格やセルフマネジメントを身に付けるためには、日々の仕事を通じて良い習慣を作り、継続することが効果的です。原田メソッドは、目標達成と人格形成の両立を、目標達成シートや3つのツールを使って支援していきます。
人を動かす「管理職のためのコミュニケーション」
管理職は、チームの目標達成に向けてメンバーに動いてもらったり、メンバーのやる気を引き出し成長を後押ししたりするうえで、コミュニケーションスキルが非常に重要となります。
ジェイックの管理職研修「JAICリーダーカレッジ」では、信頼関係を築く基本となる「聴く」、状況を把握するための「質問する」、施策や行動を適切に実行させる「伝える」、そして、部下育成に直結する「叱る」と「褒める」、併せて5つの管理職のためのコミュニケーション技術を学びます。 どれも当たり前のコミュニケーションスキルですが、無意識に実行していることも多く、しっかりと学び効果的に活用できるいる人は意外と少ないものです。1年間の継続型教育を通じて、「周囲を巻き込んで成果をあげる」リーダーとしてのコミュニケーション技術を身に付け、チームを目標達成に導いていける管理職を目指します。
また、ジェイックでは、書籍『人を動かす』で有名なデールカーネギーのコミュニケーショントレーニングも提供しています。上記のような基礎技術に加えて、「メンバーに主体的に動いてもらうためのコミュニケーション技術」を学べる管理職向けのコミュニケーショントレーニングです。
講師紹介
管理職向け研修のラインアップ
お申込みの流れ
お問い合わせ、資料請求
お問い合わせ・資料請求は、電話、Webフォーム、メール等で承ります。まずはお気軽にご連絡ください。
ヒアリング訪問
お問い合わせいただいたご担当の方へ、対面もしくはお電話で、お問い合わせいただいた背景や目的などをお伺いいたします。その上で、貴社のご要望や課題に沿った研修コンテンツを作成いたします。
コンテンツ作成、企画書の提案
ヒヤリング内容を基に、弊社で企画書を作成いたします。企画書は、現状の課題、企画の目的(ゴール)、スケジュール、コンテンツ内容、講師、見積費用などを含んだ内容で提出いたします。
ご契約
企画書の内容でご納得いただき、実施日(会場)、講師が確定しましたら、ご契約の手続きに進みます。申込書の受領を持って契約完了となります。
研修実施
企画書の内容を骨子に、実施前までに講師と打ち合わせを行い、研修を実施いたします。
管理職研修について、多くいただく質問と回答
ジェイックの管理職研修は、対面型(集合型)でしょうか?それともオンラインでの実施でしょうか?
「JAICリーダーカレッジ」の場合対面型(集合型)とオンライン、それぞれをお選びいただけます。
「対面研修」コースでは月1回ジェイックの開催会場に通っていただきます。「オンライン研修」コースではご自宅や職場からオンラインでZoomに接続し受講いただく形になります。
どちらの場合も、月1回の半日間×全12回のプログラムを1年間継続型で取り組んでいきます。
全12回の研修では、講師や受講メンバーはずっと同じですか?回に応じて変わりますか?
ジェイックの管理職研修は「完全クラス制・固定担任制」となり、全12回の研修を通して同じ講師、受講メンバーで実施します。
他社のリーダー陣との他流試合により、成長への危機感が刺激されると同時に、担任講師が1対1で変化をフォローする仕組みにもなっています。なお、業務上の都合がある場合は、その回だけ他クラスへの振替等も可能です。
研修中に受講者が取り組む課題などはありますか?
全12回の研修の各回で、受講生には次回までに職場で実践するアクションプランを必ず立ててもらいます。そして、次回の研修で「実践した結果」を発表します。これにより「学び、職場で実践して、振り返る」を繰り返す継続学習のサイクルが生まれます。
確実な行動変容を促す上でも効果の高い学習方式となっています。
弊社に講師を派遣いただいて、個別に管理職研修を実施することは可能ですか?
「JAICリーダーカレッジ」を講師派遣(インハウス)で実施することも可能です。また、要望や課題を踏まえた個別のプログラムで実施することももちろん対応しています。課題感や研修テーマ・期間等の要望をお伺いしてご提案しますので、問い合わせフォームよりお気軽にご相談ください。
研修費用はどうなっていますか?
「JAICリーダーカレッジ」の場合には、管理職の方を公開講座に派遣いただく形となり、研修費用は、派遣人数×1人当たりの月額×全12回となります。派遣人数が増えると、1人当たりの月額が下がるプランもありますので、費用の詳細はフォームよりお気軽にお問い合わせください。